ひと・こと・もの

心に響いた日常

デザインとアート

「わざわざ説明しないと伝わらないデザインに意味なんかあるの??」と言う人がいました。知り合いのデザイナーですが、その人は自身のデザインしたものを相手に説明することが全く無いようです(と言うよりも、プレゼンに立ち会わないようです)。

私とは、デザインとアートの考え方に根本的な違いがあるように感じました。

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デザインとアートは、何が違うのか。

明確なようで明確では無いですよね。同じだと考えても、違うと考えてもどちらでも良いと思いますし、結局は自分の中で解決できて仕事に活かせて結果が出ていれば良いと思います。

佐〇〇〇郎はロゴを盗作しました、と言われています。しかしデザイン業務の流れでは発生する可能性大です。ガウディ曰く「人間は発見する事しかできず、創造できるのは神のみだ」だそうです。私も共感するのは、デザインは自分の中から生まれてくるものではないという事です。上記の盗作の件は、編集力の欠如もしくはスタッフの管理不足により発生したのでしょう。

アートであっても文化的・歴史的なバックグラウンドが必要で、理論的に構築されなければならないと解釈した(と私は感じた)村上隆氏はデザインとアートを同じように解釈して世界にアプローチし成功しました。(アンディ・ウォーフォルが芸術の社会的立場を再提案したことは勿論かなり大きいと思います)

芸術起業論

本当にズバ抜けたセンスがあって、何一つ説明の不要なデザインができる人など、デザイン業界で有名な人の中でも1%以下だと感じます。それは、特に日本に出回るデザインは欧米で発表されたデザインエッセンスを盗用しまくっている事からも伺えます。佐〇〇〇郎の話しどころではありません。 要するに99%のデザイナーにとっては「デザイン行為=編集行為」だと言っても良いと思います。

 

自身の考えたデザインを他人に伝えたければ、やはりプレゼンテーションの能力を磨くことは重要な事だと考えます。

 

色_取り扱い注意

プレゼンにおいて「色」をテーマにコンセプトを組み立てる場合は注意が必要です。

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一般的に既に強い意味を持っている色は、おそらくコンセプトを上手く組み立てても新しい意味づけが出来ないと思います。というより、既知のイメージのせいで相手に全く響かないと思います。

「色」をテーマにしたいならば、未だ強い意味を持っていない「色」を選び、それに対して意味付けしなければ相手には伝わらないでしょう。

ティファニーブルーと言われている「色」をご存知でしょうか。あれはコマドリの卵の色がモチーフになっているようですが、結局は強い意味を未だ持っていない「色」でなければ世界的に有名なブランドでも既知のイメージを更新・払拭出来ないという事の証拠だと私は考えています。

 

まあ、こんな事は誰でもわかってますよね、失礼しました。

本物の薫り

息抜きというか、なんというか。。良い甘い薫りでした。

本物の琉球を納めました。

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琉球というと、縁なしの正方形の畳 と思っている方が山のようにいますが、全然違います。私と同業の人間でも分かっていないものが沢山いますので、そのような人から間違った情報を聞いてしまったのでしょう。

もっと言うと、畳は色々な色があると言う人が沢山いますが、それはポリプロピレンなどの化学物質で出来たもので、畳ではありません。また、そのような物から発せられる畳のような臭いは化学薬品で香り付けされています。

 

琉球というものは、普通のい草と違い 七島い(しっとうい)を使って畳表を織り上げています。縁で曲げてもしなやかに曲がり、普通のい草よりも3倍長持ちすると言われています。生産農家も日本では大分県だけで、希少であり最高級品です。

 

この心地よい色むらと薫り。

ある種の脅威でした。琉球を敷き詰めれば、何も説明する必要がありません。誰しもが納得する圧倒的な存在感でした。

 

そんなプレゼンが出来ればいいですねw

 

プレゼンテーションはこうする(2)

「サプライズ」を仕込む

よく言われるのが、サプライズを仕込む というものです。

でもこれって難しくないですか?

果たして私の考えたサプライズは相手に喜んでもらえるのだろうか、、みたいなw

各個人の主観で決めたサプライズなどは、殆ど大した内容にはなりません。

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相手がどんな人であれ一定の効果を期待するなら、主観を持ち込むのは危険だと言う事です。

 

では何を軸にサプライズを仕込めば良いのかというと、揺るぎない歴史や文化を取り入れるのが鉄板だと思っています。 これを上手くまとめ上げればすごいプレゼンができると思います。ですが、歴史や文化を軸にプレゼンを組み立てるには、かなりの下調べが必要で、スピードを求められるデザインの業界では中々難しい方法だと感じていました。

できなくはないです。寝なければ出来ますw分担作業とか。

しかしながら、硬い感じになりがちです。あと中々革新的な提案になりにくいです。

 

もう一つは、「あなたは実は解っていないですよ」をプレゼンテーションする事です。もちろんこれは失礼な感じにするのではなく、今までの通念、言い伝え、常識を基にして「いや実は、こういう事なんです。こうだったんです」を伝えると言う事です。

否応無しに驚きの感情(サプライズ)が生まれるはずです。

これも下調べに時間がかかる事がありますが、普段から「なぜそうなのか」を考えている人は思いつくのも早く、プレゼンの一つの武器として使えるはずです。

プレゼンテーションはこうする(1)

コンセプトの立案_1

 

一番簡単なのはこれです。

「一言で言うと、なに?」

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これは、いわゆる偉い方にプレゼンをした時に冒頭に言われた言葉です。一言で言えるわけないでしょw と、その時は思いましたが、一言で言えないということは「コンセプト」になっていないという事だと気づきました。

 

今自分が考えている散り散りのアイデアは、一言で言うとなに?が大事でした。「コンセプト」と言う縄でアイデアを縛る必要があったわけです。

この逆もありだと思います。最初に言葉が出てきて、それを構成するアイデアや事柄を「コンセプト」と言うカゴに詰め込んで行けば良いわけです。私は両方の仕方をしています。

 

一言で言うと?の「一言」は名詞でも動詞でも、形容詞でも、なんでもありです。一度思いついた「一言」の類義語を探すのもありです。なぜ探すのか。それは相手に響く「一言」なのかを探ると言う事です。自身のプレゼン能力に合わせて「一言」を選ぶ必要があります。私の場合は、「一言」と言いながらも、俳句を「一言」扱いにしてコンセプトとした事もあります。それぐらい外しても大丈夫だと思います。

 

これは、一番取っ付きやすいコンセプトの立案方法だと思います。

 

プレゼンテーションはどうする?

プレゼンテーションって?淡々としゃべればいいだけでしょう?

そんなわけがないですね。

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私は空間を提案する仕事に携わっています。

いわゆる空間デザイナーという職業です。

 

自分の考えを相手に伝える時、どう伝えれば相手に響くのかと言う事を考えます。正直それを考え出したのはこの仕事を始めて1年は経っていたと思います。それまではなんとなく、私が若いからという理由で相手が歩み寄ってくれていただけなんだと気づきました。まぁ、全然うまく話せていなかったのは覚えています。そもそも言いたい事も散漫していて何を言っているのかわからない状態だったと思います。。

 

デザインを仕事のフローとして組み込む場合は、何かしら方法論があるはずだと考えています。なので今ではデザインの仕事は、近い将来AIに取って代わるだろうなと思っています。AIに仕事を奪われない為にも、次の時代の「デザイン」がある事を信じて模索しています。

 

本題に戻ります。

自分の考えを相手に伝える「プレゼンテーション」というものは、どのように演出すれば相手に伝わるのか、伝わりやすいのか。いくつかの段階でやるべき事をまとめておこうと思いました。備忘録として。

 

あくまで私の考えなので、あまり突っ込まないでくださいw